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🧠データで診る食いしばり治療|咬筋の筋電図分析とボトックスによる新しいアプローチ

みなさんこんにちは!お口の健康から全身の健康を創造する医療法人ユナイテッド理事長上原亮です。

1990年代初頭、歌手の森高千里さんが顎関節症の悪化によりコンサートを中止されたというニュースが話題になりました。

私大ファンで、「私がおばさんになっても~」と今でも口ずさめますね!



歌手はステージ上で歌う、話す、笑う——こうした「表情筋と咀嚼筋の連携」が音楽活動の基盤であるだけに、顎のトラブルは深刻です。

実は、私たち歯科でも食いしばり・歯ぎしり・咬筋の過緊張による顎関節症の方が増えています。

その背景には、ストレス・スマホ姿勢・睡眠の質の低下など、現代的な生活要因が関係しています。

本日は、現代病で増えている顎関節症や食いしばりについてブログを書いてみます。


「朝起きると顎が重い」「歯がすり減っている」「肩こりが取れない」——

それは、無意識のうちに食いしばりや歯ぎしりをしているサインかもしれません。

このような症状の背景には、咬筋(こうきん)や側頭筋の過剰な緊張が関係しています。

ユナイテッドうえはら歯科では、こうした筋肉の状態を**“感覚ではなくデータで診る”ために、

筋電図(EMG)検査を用いて咬む力の強さを数値化し、

その結果に基づいて
ボトックス治療**などの適応を判断しています。


🔬筋電図で「噛む力」を見える化する

食いしばりの強さや頻度は、見た目では分かりにくいものです。

当院では、専用の電極を頬に貼り付け、咬筋・側頭筋の活動をリアルタイムで測定します。

PRSS社HPより引用 当院でもPRSS製筋電図機器使っています

筋電図のグラフには、

  • 咬筋の緊張レベル

  • 左右のバランス

  • 睡眠時や安静時の無意識な咬みしめ

    が数値として表れます。

これにより、「本当に治療が必要なのか」「どのくらい強い力がかかっているのか」を明確に判断でき、

過剰なボトックス注射や不要な治療を避けることができます。


💉咬筋ボトックス治療とは?

ボトックス(ボツリヌス毒素)は、筋肉の働きを一時的に抑制する作用があります。

咬筋に注射することで、噛む力を穏やかにし、顎関節や歯への負担を軽減します。

効果の流れ

時期主な変化
施術直後〜2日わずかな違和感。筋肉に薬剤が浸透中。
3〜7日後筋肉の緊張が徐々にやわらぎ、朝の顎の疲れが軽減。
10〜14日後効果が安定。食いしばり・顎関節の違和感が改善。

効果の持続

平均 3〜6か月 持続。

継続施術で筋肉がリラックスしやすくなり、再発予防効果も高まります。


🧍‍♀️治療を長持ちさせる生活習慣

ボトックス治療の効果を安定させるためには、日常の筋肉ケアが欠かせません。

  • 硬い食品を避ける:施術後1週間はステーキやガムを控える

  • ナイトガードを併用:睡眠中の歯ぎしりを防ぐ

  • 姿勢を正す:前かがみやスマホ姿勢は顎を緊張させる

  • ストレスを溜めない:心の緊張も筋肉の緊張を招く

日中でも、「上の歯と下の歯を離す意識」を持つだけで筋肉への負担は大きく減ります。


🩺当院の治療方針:科学的根拠に基づく“やりすぎない”ケア

ユナイテッドうえはら歯科では、

**「筋電図+ナイトガード+ボトックス」**を組み合わせたトータルケアを行っています。

当院の特徴

  1. 筋電図によるリスク診断

     咬筋活動を定量化し、治療必要度を明確に。

  2. ナイトガード(マウスピース)との併用

     夜間の力を緩和し、歯の摩耗や破折を防ぐ。

  3. 個別最適化されたボトックス注射

     筋電図データに基づいて、必要な筋肉・適切な量を選定。

こうしたデータドリブンな診断が、「無駄なく安全な治療」につながります。


🌿まとめ:筋肉を知ることが、顎を守る第一歩

顎関節症や食いしばりの治療は、感覚ではなく、数値で見える時代になりました。

筋電図によって自分の筋肉の状態を知ることは、再発を防ぎ、

「顎を休ませる」ことにつながります。

ボトックス治療は、ただの美容医療ではなく、

歯・顎・全身の健康を守る医療として確立しつつあります。

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