「治らない口内炎」を見逃さない——若年舌がんの実例から伝えたい、歯科定期受診の本当の意味
みなさんこんにちは。
お口の健康から全身の健康を創造する、医療法人ユナイテッド理事長の 上原亮 です。
私はここ 呉市焼山 の地で開業して 28年 になります。
開業前は、広島大学病院口腔外科に4年間 在籍し、その後 呉の中国労災病院に1年間出向 して、口腔外科医としての研鑽を積んできました。
口の中の小さな異変が、命に関わる病気につながることを、大学病院・総合病院の現場で数多く目の当たりにしてきたことが、現在の私の診療の原点です。
さて今回、SNSやネットニュースで、若くして舌がんを経験し、現在も治療と向き合いながら発信を続けている方の話を知りました。
その内容は決して他人事ではなく、「歯科医院が最初に気づけたかもしれない」 という重要なメッセージを私たちに投げかけています。
この現実を、できるだけ多くの方に知っていただきたい。
そして 「歯科の定期受診が、人生を守ることがある」 という事実を伝えたくて、今回このブログを書くことにしました。
舌がんの診断と、SNSで広がる“本当の声”
― 歯科の定期受診が、人生を守る理由 ― yahoo news より
現在25歳の@nakano1224_2000さんは、大学4年生のときに舌がんと診断されました。その後、社会人となって2回の再発を経験し、現在も治療中です。 【実際の画像】 腫れた顔の様子 治療を重ねるなかで、諦めたいと思ったこともありました。しかしあるとき「諦めない」という言葉の意味に気づきます。 諦めない本当の意味について@nakano1224_2000さんに話を聞きました。
実感のないまま告げられた舌がん、そして再発
当時、大学4年生だった@nakano1224_2000さんは、3週間ほど口内炎が治らない状態が続いていました。歯科検診をきっかけに「大きな病院で診たほうがいい」と勧められ、紹介先を受診した結果、舌がんと診断されます。
「3週間、口内炎が治らなかった」
「歯科検診をきっかけに、大きな病院を勧められた」
この歯科医院の判断も良かったですね。またこの患者さんも受診されていたからわかったわけで、このままほっとかれたら、若いし進行早いだろうから、助からなかったと思われます。
「口内炎が治らない」――それは、歯科が最初に気づけるサイン
舌がん・口腔がんの初期症状は、非常に地味です。
なかなか治らない口内炎
舌や歯ぐきの違和感
しみる、痛む、赤白く変色している
多くの場合、患者さん自身では判断できません。
だからこそ、歯科医院での定期受診が極めて重要なのです。
私の診療スタンス:一次医療としての責任
私はかつて 広島大学口腔外科 に在籍し、
現在は地域医療を担う開業医として診療を行っています。
一次医療として、私が一貫して行っている判断フローは明確です。
視診・触診


① まず「炎症かどうか」を見極める
明らかに炎症が疑われる場合
抗生物質を約1週間投与し、経過を観察
② それでも変化しない場合
ここが重要です
「様子見」はしません
速やかに二次医療機関へ紹介
呉での紹介先と、診断の“二重・三重の安全網”
呉市においては、
がん診療の中核である 呉医療センター(旧 国立病院)、と連携しています。
さらに、
また、現役の口腔外科大学院の先生が非常勤で診療に参加
遠隔診断で、広島大学口腔外科教授と直接つながる体制
- つまり、広大病院に直接連携もできます。
これは、
「開業医だからできない」のではなく、
「開業医だからこそ、早くつなぐ」 という発想です。
おそらく病理組織検査で確定診断がされ、

その後は放射線治療単独になるか、切除療法単独になるか、化学療法になるか、それぞれの併用になるか、がん治療専門の先生が判断されるでしょう。
📌 外科的切除(Surgery)
がんを身体から直接取り除く治療です。早期の口腔がんでは最も一般的で、根治性が高い治療です。
📌 放射線治療(Radiation therapy)
高エネルギーのX線などでがん細胞を攻撃。手術前後で使われたり、手術が難しい場合に選択したりします。
📌 化学療法(Chemotherapy)
抗がん剤で全身のがん細胞を抑えたり、放射線治療と併用して効果を高めます。
📌 免疫療法(Immunotherapy)
体の免疫を活性化してがん細胞を攻撃する新しい治療法の一つです。

若年者の舌がんが教えてくれる現実
@nakano1224_2000さんのケースが示すのは、
舌がんは高齢者だけの病気ではないという事実です。
20代
自覚症状は「治らない口内炎」
しかし診断後は
舌半切除
頸部郭清
再建手術
放射線・抗がん剤治療
そして、再発。
これは決して他人事ではありません。
早期発見で「守れるもの」がまったく違う
医学的エビデンスとしても、
早期(Stage I)での口腔がん
治療侵襲が小さい
機能障害が少ない
予後が良好
発見が遅れた場合
手術範囲が拡大
発音・嚥下・表情への影響
生活の質(QOL)が大きく低下
同じ「舌がん」でも、
発見のタイミングで人生が変わるのです。
歯科医院は「歯を治す場所」だけではありません
歯科は、
虫歯
歯周病
インプラント
だけを診る場所ではありません。
口の中を、定期的に、専門家が観察する場所
それが歯科医院です。
だから私は、はっきりお伝えします。
「症状がなくても、歯科に来てください」
それが、
自分の未来を守る、最もコスパの高い医療行動です。
最後に ― 諦めない、の本当の意味
@nakano1224_2000さんは言います。
「諦めないとは、頑張り続けることではなく、
残されたものと向き合い、どう生きるかを考えること」
私たち医療者にできるのは、
「諦めなくて済む段階で、病気を見つけること」。
その第一歩が、
歯科医院への定期受診です。
今日、この記事を読んだことが、
誰かの未来を守るきっかけになることを願っています。
―― お口の健康から、全身の健康を。
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