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認知症は予防できる時代へ|10のリスク因子と歯周病が脳に与える影響とは

🧠 認知症予防:10 の主要リスクと、それを減らすためにできること

みなさんこんにちは!お口の健康から全身の健康を創造する医療法人ユナイテッド理事長上原亮です。

認知症は、日本のみならず世界の超高齢社会における最大の健康課題の一つです。世界保健機関(WHO)や最新の Lancet リポートでは、認知症の約 40〜45%は生活習慣や修正可能なリスク因子の改善によって予防あるいは遅延できるという強力なメッセージが出ています。絶対なりたくないと皆さんが思っている認知症。下のお世話、お風呂の介助、何より自分を失いたくないですよね!私もそう思います。そう、予防できると言われています。

また日本国内の疫学解析でも、約 38.9% の認知症が理論的に「予防可能」と推計されています。

まずは、最新エビデンスに基づく 10 の主要な認知症リスク要因 を紹介します。

🔟 認知症のリスク要因(修正可能なもの中心)

  1. 難聴

    中年期〜高齢期の難聴は、認知機能低下の大きなリスク因子です。難聴を放置すると脳の認知ネットワークへの刺激が減り、リスクが高まるとされています。

  2. 運動不足

    身体活動が少ない人は認知症リスクが上昇。適度な運動は脳血流を改善し、神経保護効果があると報告されています。

  3. 高 LDL コレステロール(脂質異常)

    中年期の高 LDL は認知症リスクを高める可能性があり、2024 Lancet リポートに新たに追加されました。

  4. 喫煙

    タバコは血管系リスクを高め、認知症リスク上昇と関連します。

  5. 糖尿病

    高血糖は血管障害および神経炎症を促進し、認知機能に悪影響を及ぼすとされています。

  6. 高血圧

    脳への微小血流障害を通じて認知症リスクを上げる重要な因子です。

  7. 肥満

    代謝異常と関連し、中年期に肥満であることがリスクとなります。

  8. うつ・社会的孤立

    社会的な関係や精神的健康は認知症予防に大きな影響を与えます。

  9. 過度の飲酒

    長期的な過度飲酒は神経毒性メカニズムを通してリスク増大に寄与すると報告されています。

  10. 低教育歴・脳の刺激不足

    生涯にわたる知的活動は「認知予備力」(cognitive reserve)を高め、認知症発症を遅延させる可能性があります。

  11. 明日からシリーズとして、10ある Lancet リポートからのリスクのうち、一日1つ認知症予防についてのブログを書いていきます。

🦷 歯周病は認知症リスクの「見落としがちな重要因子」

ここに、口の健康と認知症リスクの関連という、歯科医療従事者ならではのトピックがあります。近年、世界的な疫学・臨床研究でも、歯周病と認知症との関連が何度も報告されています

  • 歯周病を有する人は、慢性的な全身性炎症反応を示すことが多く、炎症性サイトカインが増加します。これが神経炎症を促進し、アルツハイマー病の病態を悪化させる可能性が指摘されています。

  • システマティックレビューでは、歯周病と認知障害・アルツハイマー病との関連の一貫したエビデンスが示されており、リスク増大の傾向が複数研究から報告されています。

中でも、台湾の縦断研究では 歯周病がある人はない人と比べてアルツハイマー病の発症リスクが 1.7 倍に達したとの報告もあります。

また、歯周病菌が産生する毒素や炎症性分子が脳内に到達し、神経変性を促す可能性を示す実験データも蓄積されています。

こうした流れは世界的な研究動向にも一致しており、良好な口腔ケアは単なる虫歯予防を超え、認知症予防の一翼を担う可能性があると考えられています。


🧠 認知症予防に効く「生活習慣介入」

歯周病対策も含め、科学的エビデンスで支持される予防戦略をいくつか挙げます:

🧘‍♂️ 日々の生活でできること

  • 定期的な運動 :有酸素運動は血流・神経保護を高める。

  • 適切な口腔ケア :毎日のブラッシング、定期検診、歯周治療で慢性炎症を低減。

  • 血管リスク管理 :高血圧・糖尿病・脂質異常を適切にコントロール。

  • 社会的・知的活動 :孤立やうつの予防、認知刺激を促進。

  • 聴力・視力のケア :両方の感覚保護は認知リスクを下げる可能性。


✨ 結論:認知症は決して避けられない運命ではない

最新の疫学や国際的ガイドラインでは、認知症は「予防可能な疾患」として扱われる時代に入りました。これには早期の生活介入はもちろん、口腔の健康という視点も含めるべきだという科学的根拠が増えています。

慢性的な歯周炎が全身炎症を介して脳へ影響するなら、日々の歯磨きや定期検診は認知症予防の戦略の一部になる可能性があります。スタンダードケアの延長に、脳の健康を守る新しい価値があるのです。

あなた自身の脳の未来を守るために、「生活習慣の見直し」と「口腔の健康管理」から始めてみませんか?小さな習慣の積み重ねが、認知症という大きなリスクを遠ざける力になります。

参照 Drこうへいの予防医療通信 

補足

① 認知症予防:10のリスク因子【図表】

🧠 認知症リスク因子一覧(Lancet Commission 等に基づく)

Noリスク因子影響時期脳への影響メカニズム予防・対策のポイント
1難聴中年期〜高齢期脳刺激低下・社会的孤立補聴器使用・早期介入
2運動不足全年齢脳血流低下・BDNF減少有酸素+筋トレ
3高LDLコレステロール中年期動脈硬化・脳血管障害食事療法・薬物治療
4高血圧中年期微小脳梗塞血圧管理
5糖尿病中年期神経炎症・血管障害血糖コントロール
6肥満中年期インスリン抵抗性体重管理
7喫煙全年齢酸化ストレス禁煙
8過度の飲酒全年齢神経毒性節酒
9うつ・社会的孤立高齢期海馬萎縮社会参加
10低教育歴・認知刺激不足若年期〜認知予備力低下生涯学習

🦷 追加の重要因子(歯科的視点)

項目内容
歯周病慢性炎症により認知症リスク上昇
メカニズム歯周病菌・炎症性サイトカイン → 神経炎症
疫学的関連アルツハイマー病リスク約1.5〜1.7倍
介入効果口腔ケアにより全身炎症マーカー低下

👉 歯周病は「修正可能な認知症リスク因子」 として、近年注目が急上昇しています。


② 引用付き参考文献リスト(国際文献中心)

🧠 認知症予防・リスク因子(総論)

  1. Livingston G, et al.

    Dementia prevention, intervention, and care: 2024 report of the Lancet Commission.

    The Lancet. 2024

    ▶ 認知症の約45%は修正可能リスク因子

  2. World Health Organization (WHO)

    Risk reduction of cognitive decline and dementia: WHO guidelines.

    WHO, 2019

  3. Norton S, et al.

    Potential for primary prevention of Alzheimer’s disease.

    The Lancet Neurology. 2014


🦷 歯周病と認知症の関連(核心文献)

  1. Ide M, et al.

    Periodontitis and cognitive decline in Alzheimer’s disease.

    PLoS One. 2016

    ▶ 歯周病があると認知機能低下が加速

  2. Chen CK, et al.

    Periodontal disease and risk of dementia: a population-based cohort study.

    Journal of the American Geriatrics Society. 2017

    ▶ 歯周病患者でアルツハイマー病リスク上昇(約1.7倍)

  3. Kamer AR, et al.

    Inflammation and Alzheimer’s disease: possible role of periodontal diseases.

    Alzheimer’s & Dementia. 2008

  4. Dominy SS, et al.

    Porphyromonas gingivalis in Alzheimer’s disease brains.

    Science Advances. 2019

    ▶ 歯周病菌が脳内で検出された衝撃的研究


🧬 炎症・神経変性との関連

  1. Holmes C, et al.

    Systemic inflammation and disease progression in Alzheimer disease.

    Neurology. 2009

  2. Perry VH, et al.

    Inflammation in neurodegenerative disease.

    Nature Reviews Neurology. 2010


✨ まとめ(ブログ用結語・補足)

  • 認知症は「老化」ではなく 予防可能な慢性疾患

  • 生活習慣+血管管理+社会参加に加え

    「歯周病管理」という新しい視点が国際的に確立しつつある

  • 毎日の歯磨きと定期的な歯周治療は

    脳を守る医療行為の一部になり得る

🦷 お口の健康は、脳の健康への入り口

今日のケアが、10年後・20年後の認知機能を守ります

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