氷の民と金を配る国家 ― 「客人に妻を抱かせる風習?」のグリーンランド、ゲサラ法、そして歯の話 “GESARA is not free money”
氷と共に生きる文化 ― グリーンランドとイヌイットの伝統
みなさんこんにちは!お口の健康から全身の健康を創造する医療法人ユナイテッド理事長上原亮です。
北極圏に広がる**グリーンランド。
この地で暮らしてきたのが、一般にエスキモーと呼ばれてきたイヌイット**です。彼らの文化は、現代の価値観から見ると驚きに満ちています。
よく話題になるのが「客人に妻を抱かせる風習」。
これは生存を最優先する社会で、外部との関係性を保つための儀礼的・限定的慣習として語られてきたものです。現在のイヌイット社会ではほぼ見られず、あくまで歴史的・人類学的な記録として扱われています。
もう一つ有名なのが「生肉を食べる文化」。
アザラシやトナカイの肉を加熱せずに食べるのは、嗜好ではなく合理性でした。極寒の地では火を使うこと自体が貴重で、さらに――
生肉にはビタミンCが残る
肝臓や脂肪にはビタミンA・Dが豊富
太陽光が少ない環境でのビタミンD不足対策
という、きわめて医学的に理にかなった生活だったのです。

トランプ大統領の「グリーンランド購入」発言は突飛か?
2019年、世界を驚かせたのが**ドナルド・トランプ**前大統領による
「グリーンランドを買えないか?」という発言でした。
しかし歴史を振り返ると、これは前例のない話ではありません。
1867年、アメリカはロシアから**アラスカ**を買収しています。いわゆる「アラスカ購入」です。当時は「無駄金」と揶揄されましたが、結果的には資源・軍事・地政学の面で大成功でした。
グリーンランドも同様に、
北極航路の要衝
レアアースなど地下資源
中国・ロシアをにらむ軍事拠点
という戦略的価値の塊です。
「住民に1500万円配る」? それはゲセラ法なのか
一部で語られたのが
「グリーンランド住民一人あたり約1500万円を支給する案」。
これは正式政策ではなく、米国内での試算・構想レベルの議論ですが、ここで連想されるのが「ゲセラ法(無条件給付)」です。
ただし実態は、
国富の再分配ではない
領土・主権と引き換え
地政学的コストの一部としての“対価”
であり、理想主義的なベーシックインカムとは本質が異なります。
むしろ「国家が国民をどう守り、どう使うか」という冷徹な現実の話でしょう。
“Giving ¥15 million to each resident?”
Is that the GESARA law?
Some people talked about this idea:
“Give about 15 million yen (around $100,000) to each person living in Greenland.”
This was not an official policy.
It was only a discussion or rough idea inside the U.S., not a real plan.
Because of this, some people quickly think of GESARA,
which is often described as free money for everyone.
But in reality, this idea is very different.
It is not:
sharing national wealth with everyone
universal basic income
money given with no conditions
What it really means is:
money in exchange for land and sovereignty
a strategic payment, not a gift
part of a geopolitical cost, like an investment
So this is not idealistic at all.
It is a cold, realistic question:
How does a country protect its people,
and how does it use money to secure its future?
That is the real issue behind this discussion.
太陽・ビタミンD・骨と歯 ― 歯科医の視点から
ここで歯科の話につなげたいと思います。
太陽光が乏しい環境では、ビタミンD不足が起こります。
これは単に「骨が弱くなる」だけでなく、
歯槽骨の代謝低下
インプラントや義歯の予後悪化
歯周病リスクの増加
に直結します。
イヌイットが生肉や内臓を食べてきたのは、歯と骨を守るための生活戦略でもあったのです。
現代日本でも、室内生活・日焼け回避・高齢化により隠れビタミンD不足は増えています。
「歯は口の中だけの問題ではない」
それは、極北の文化が私たちに教えてくれる事実です。


極北の自然に適応したイヌイットの文化、
国家戦略としてのグリーンランド、
そして「お金を配る」という強烈な発想。
一見バラバラに見えるこれらの話題に、実は一本の共通した軸があります。
それは――**「生存を誰が、どの仕組みで支えるのか」**という問いです。
イヌイット社会では、
・食事
・家族
・共同体
がすべて生き残るための合理性で結びついていました。
一方、現代国家では、
・通貨
・領土
・社会保障
が「見えにくい生存インフラ」として機能しています。
トランプ大統領のグリーンランド構想も、
決して突飛な思いつきではなく、
**「国家として将来の生存確率をどう高めるか」**という、きわめて現実的な問いへの一つの答えだったと見ることもできます。
そして、ここで登場するのが
ネサラ/ゲサラ法という、
陰謀論と理想主義と現実政治の狭間をさまよう概念です。
② ネサラ/ゲサラ法とは何か?(もう一段深い解説)
ネサラ(NESARA)とは
NESARA(National Economic Security and Reformation Act)
=「国家経済安全保障および改革法案」とされる構想です。
1990年代にアメリカで広まった考え方で、主張される内容は以下のようなものです。
負債の大規模帳消し
税制の抜本改革
中央銀行システムの解体
金本位制への回帰
国民への直接的な資金配布
後に、これが世界規模に拡張された概念が
**GESARA(Global Economic Security and Reformation Act)**と呼ばれます。
現実との距離感
ここで重要なのは、
**ネサラ/ゲサラは「公式に施行された法律ではない」**という点です。
・政府文書としての裏付けはない
・学術的・法的な根拠も乏しい
・一方で、強烈な支持層が存在する
つまりこれは
**「制度」ではなく「思想」**に近い存在です。
グリーンランドの話はゲサラなのか?
結論から言えば、
グリーンランド住民に1500万円配る構想は、ゲサラとは別物です。
理由は明確で、
無条件給付ではない
国家戦略(領土・安全保障)が前提
財源は国際政治的リターンを見込んだもの
だからです。
これは
「みんなが豊かになる世界」ではなく、
「国家が合理的にコストを支払う話」。
理想主義的な“救済”ではなく、
冷徹な投資判断に近いものです。
最終結論 ― 氷の文化が教える、現代社会の真実
イヌイットは、生きるために
「太陽」「栄養」「共同体」を失わなかった。
現代社会は、ときに
「無料」「補助」「給付」という言葉で、
本当のコストを見えなくすることがあります。
歯科の世界でも同じです。
骨が弱れば歯はもたない
栄養が崩れれば治療は長続きしない
予防を怠れば、後で必ず高くつく
「歯は口の中だけの問題ではない」
これは文化の話であり、国家の話であり、
そして私たち自身の生存戦略の話でもあります。
極北の知恵と、現代の政治経済。
遠く離れているようで、
実は同じ問いを投げかけているのかもしれません。
🔹 なぜ「ゲサラ法」は人を惹きつけるのか?【心理学的補足】
ゲサラ/ネサラ法が一定数の人を強く惹きつける理由は、
「お金」そのものではありません。
鍵は心理的報酬にあります。
① コントロール感の回復
人は不況・災害・パンデミックなどで
「自分ではどうにもならない状況」に置かれると、
世界を一気にひっくり返す物語を求めます。
・借金が消える
・突然お金が配られる
・隠された正義が勝つ
これは「現実的かどうか」より、
安心できるストーリーかどうかが重要なのです。
② 救済される側でいたい本能
努力や判断の結果ではなく、
「誰かが救ってくれる」という構図は、
人を一時的にとても楽にします。
ただし代償として、
判断力
予防意識
自己責任感
が弱まる傾向があります。
③ 医療・歯科と同じ構造
実はこれ、歯科医療でもよく見られる心理です。
「痛くなったら行けばいい」
「何とかしてくれるはず」
「最新治療があるから大丈夫」
しかし現実は、
👉 予防を怠った歯は、後で必ず高くつく
ゲサラ法が魅力的に見える心理構造と、
「治療だけに頼る医療観」は、驚くほど似ています。
イヌイットは、
「生きるために必要なもの」を
文化として、食事として、共同体として守ってきました。
現代社会はどうでしょう。
無料という言葉
補助という安心感
誰かが払っているコスト
それらが見えにくくなっています。
歯科医療も同じです。
骨が弱ければ、歯はもたない
栄養が乱れれば、治療は続かない
太陽とビタミンDがなければ、土台は崩れる
「歯は口の中だけの問題ではない」
それは、
文化の話であり、
国家の話であり、
そして自分の未来をどう守るかという話です。
お金を配る話よりも、
領土を買う話よりも、
本当に大切なのは――
崩れない土台を、日常でつくっているか。
極北の知恵は、
今を生きる私たちに、
静かにそう問いかけているのかもしれません。
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