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「AACD・AAIDとは?シカゴで受けたフェロー試験体験と友人AACDフェローの趣味と仕事」

みなさんこんにちは!お口の健康から全身の健康を創造する医療法人ユナイテッド理事長上原亮です。
本日は、私の高校同級生で、アメリカの大学に行き、アメリカの歯科医師ライセンスを取得しテキサスで開業する友人の素晴らしい写真を紹介します。

冒険する歯科医YouTubeより

彼は歯科医師ですが、趣味の写真はプロ級!!今回のアイキャッチ画像は彼のYouTubeからもらいました。先日転職したら?とジョークをメッセージしたら、したい(笑)と返信きました(笑)

以下はそのDrShimizu のYouTube画像です!

 

冒険する歯科医 

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冒険する歯科医YouTubeより

 

彼はアメリカの学会AACDのフェローですが、これまたむつかしいみたいです。

■ コスメとコズメティック

日本では「コスメ」と言いますが、英語では“コズメティック(cosmetic)”。

同じ言葉でも発音が違うように、アメリカと日本の歯科の根底には、文化や信仰に近い価値観の違いがあります。

アメリカでは「資格」は“取るもの”ではなく、“更新し続けるもの”。

一方の日本では、医師・歯科医師免許は一度取得すれば一生有効。

つまりアメリカは「学びを信仰とする文化」、日本は「良心を信仰とする文化」なのです。


■ AACD:歯を「アート」としてとらえる

AACD(American Academy of Cosmetic Dentistry/アメリカ審美歯科学会)は、美しさを科学するアカデミー。

審美修復、ホワイトニング、スマイルデザインを、芸術と再現性の両立という視点で評価します。

症例提出や面接は写真・模型・動画に至るまで極めて厳格。

「自然でありながら感動を生む笑顔」こそが、AACDの哲学です。


■ AAID:哲学としてのインプラント医学

そしてアメリカのインプラント学会がAAID(American Academy of Implant Dentistry)

1951年設立という長い歴史を持ち、世界で最も信頼されるインプラント学会のひとつです。

“Evidence-based and Patient-centered care(科学と患者中心主義)”を理念に掲げ、外科・補綴・メンテナンスすべてを自ら完結できる臨床家を育てます。


■ シカゴでの試験、そしてローリーズのステーキ

私がAAIDのAssociate Fellow試験を受けたのは2006年。

当時はまだ日本からの受験者も少なく、英語での口頭試問・筆記試験は本当に緊張しました。

翌2008年にはFellow試験に挑戦し、同じくシカゴの会場で試験官の前に立ちました。

プレゼンでは、自身の症例をスライドで示しながら、骨造成・補綴設計・咬合評価をすべて英語で説明。

インプラントを“手技”ではなく、“哲学”として問われる試験でした。



緊張から解放されて向かったのが、シカゴの老舗「ローリーズ・プライムリブ本店」。

アメブロ やっちの歩き方より画像拝借



分厚いプライムリブとマッシュポテト、ホースラディッシュの香りに、
「努力の味は、やっぱり肉だな」と笑ってしまいました。

その夜のステーキは、人生で一番美味しかった。

ローリーズHPより



日本口腔インプラント学会専門医取得は嬉しいというよりほっとしたのですが、AAIDフェロー合格の封書が届いたときは、歯科医師としての誇りと“世界の臨床現場に立つ覚悟”を噛みしめた瞬間でした。


■ 「更新し続ける信仰」としての医療

アメリカでは、歯科医師が賠償保険(Malpractice Insurance)に加入する際、

学会認定や継続教育(Continuing Education)の履修実績が評価されます。

AAIDの話しですが、フェローを持っていると保険金額がかなり減額されるとAAID同級生が言ってました。

学び続けていることが、社会的信用の証なのです。

これはキリスト教的な倫理観に基づいています。

「人は常に未完成であり、努力し続けることで救われる」——。

医療も同じで、更新し続けることが信仰の証なのです。

対して日本の医師・歯科医師免許は一度取得すれば生涯有効。

国家が医師を“信じる”仕組みとも言えます。

つまり「外的な制度による管理」ではなく、「内的な良心による修養」。

これこそ仏教・武士道に根ざした自律の信仰でしょう。


■ 日本の“良心”、アメリカの“更新”

アメリカの歯科医師は「学びを社会に示す」文化。

日本の歯科医師は「誠意を心に宿す」文化。

どちらも間違っていません。

しかし今の時代、国際的な患者層・医療連携・AI診療時代を見据えると、

両者の融合——“誠意×更新”のハイブリッド文化が求められています。


■ United Uehara Dentalが目指す道

医療法人ユナイテッドうえはら歯科では、

AACDの美意識とAAIDの科学性、

そして日本の“良心に基づく医療”を統合した実践を続けています。

患者さんの笑顔を「芸術作品」として仕上げる審美、

そして噛む力を「人生の礎」として再建するインプラント。

それらを支えるのは、日々の学びとチームの連帯です。

資格や称号は、終点ではなく“学びを継続する誓い”の証。


■ 結びに

AAIDシカゴ試験の夜に味わったプライムリブの香りは、

いまも私の記憶に残る“努力の味”です。

あの一口が、私にとっての「学び続ける理由」。

医療の世界は日進月歩。

そして信念の世界は終わりがありません。

「信仰のように学び、芸術のように治す」

——それが、AACDとAAIDが私に教えてくれた歯科の在り方です。

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